「東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例」
第1条(目的)
この条例は、宅地建物取引業者(宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号。以下「法」という。)第2条第3号に規定する宅地建物取引業者をいう。以下同じ。)が、専ら居住を目的とする建物(建物の一部を含む。以下「住宅」という。)の賃貸借に伴い、あらかじめ明らかにすべき事項を定めること等により、住宅の賃貸借に係る紛争の防止を図り、もって都民の住生活の安定向上に寄与することを目的とする。
第2条(宅地建物取引業者の説明義務)
宅地建物取引業者は、住宅の賃貸借の代理又は媒介をする場合は、当該住宅を借りようとする者に対して法第35条第1項の規定により行う同項各号に掲げる事項の説明に併せて、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。
1.退去時における住宅の損耗等の復旧並びに住宅の使用及び収益に必要な修繕に関し東京都規則(以下「規則」という。)で
定める事項
2.二前号に掲げるもののほか、住宅の賃貸借に係る紛争の防止を図るため、あらかじめ明らかにすべきこととして規則で
定める事項
第3条(紛争の防止のための措置)
知事は、住宅の賃貸借に係る紛争の防止のために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
第4条(報告の聴取等)
知事は、この条例の施行に必要な限度において、宅地建物取引業者に対し、その業務に関する報告又は資料の提出を求めることができる。
第5条(指導及び勧告)
知事は、宅地建物取引業者が次の各号のいずれかに該当する場合は、当該宅地建物取引業者に対し、説明を行い、又は報告若しくは資料の提出をし、若しくは報告若しくは資料の内容を是正するよう指導及び勧告をすることができる。
1.第2条の規定による説明の全部又は一部を行わなかったとき。
2.前条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をしたとき。
第6条(公表等)
1.知事は、前条の勧告を受けた者が正当な理由なく当該勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。
2.知事は、前項の規定による公表をしようとする場合は、当該勧告を受けた者に対し、意見を述べ、証拠を提示する機会を与えるものとする。
第7条(委任)
この条例に規定するもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
附則
この条例は、平成16年10月1日から施行する。
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